残業手当が満額つかないなら勝手フレックスで対応

働き方

増長した社員にどう対応するかは会社の自由です。なし崩し的に黙認するという選択も含めて。

 

 

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サービス残業は減っているが無くなっていない

近年、働き方については見直されており、サービス残業への非難もよく聞くようになってきました。

 

その結果として、明らかに定時で終わらないような仕事を押し付けながら夜中までサービス残業を強いるような、露骨なブラック企業は減ってきていますが、それでも残業代が満額つかないところは大手や有名企業でも依然存在します。

50時間残業して申請したのに、庶務担当になし崩し的に30時間程度に丸められて渋々数十時間無給残業を受け入れている人も多いのではないでしょうか?

 

 

 

残業代は満額出さなければダメなのか?

当然残業手当はどこかから無限に湧いて来るわけではなく、会社の人件費・利益からから出されます。

残業手当を出したくても出せない会社も多いですし、無理に残業代の支払いを求めたところで、基本給やボーナスなどから知らないうちにしれっと引かれてしまうのがオチです。さっさとその会社を辞めるような人以外の場合は、未払い残業代を請求することにそこまでメリットはありません。

では、凡百のサラリーマンは薄給で大人しくサービス残業するしかないのでしょうか?

 

 

 

残業代が出ないので一人フレックスをやっている社員の話

僕のステークホルダーに、開発系の部署で一人フレックスタイムの働き方をしている人がいます。

その人は前の月に残業がつかなかったらその分、有給の申請もなしに遅れて出社したり、早退したり、午後数時間中抜けしたりしています。当然その人に就業規則を厳密に適用したら懲戒対象ですが、実際のところ処分を受ける気配は全然ありません。

というのも、以下のような事情があるそうです。

 

 

①成果物は並以上の速さで並以上のクオリティのものを出している

勝手な働き方をしてそれが業務に支障が出るようでしたら論外ですが、この人の場合は部署内でも能力がかなり高く、毎回求められた以上のアウトプットを出しています。

働きアリの法則の上二割の、更に上澄みに確実に位置しています。

 

この人はエンジニアですが、開発速度と精度が高いだけではなく、チームメンバーのレビューやリファクタリングも早く正確で、後輩の面倒見もいいため、部署内では非常に重宝されています。

好き勝手働いてはいますが、作業が遅れている人の開発を手伝って夜中まで付き合うことは惜しみなくやっています。

 

 

②勝手フレックスが部署内での既成事実になっている

「じゃあ来週一週間は午後に帰ります」
「わかりました」

みたいな感じで、本人が勝手フレックスをやっていることは部署内全員が(所属長を含めて)認識・黙認している状況になっています。

当然休暇簿も有給の申請もやっていなません。

プロジェクトがひと段落ついた次の月には半数ほど会社を休んでいました。

 

 

 

処分を断行するためにクリアする必要があること

こういうシチュエーションで、上司はどういう手を打てばいいのでしょうか?

本人が優秀で業務に支障がないとはいえ、社内秩序を守るために処分を断行する!と考える人が日本企業では多数派でしょうが、処分をするためには次のような大変なハードルを越える必要があります。

 

 

①その社員を処分すると、部署内でも複数人処分する必要が出て来る

部署内のメンバーは長い間彼の「勝手フレックス」を黙認してきているため、彼を処分するとなったら他の人も何も処分しないわけにはいかないです。

部署内の人を何人処分するべきかは一概に言えないかもしれませんが、少なくとも管理職は確実に処分されます。

 

 

②「実労時間はサービス残業分併せると就業規則で定められている以上」と主張されると痛い

この職場の場合、サービス残業を社員にさせてしまっているという負い目がまずあります。

 

「それはそれ、これはこれ」というならば残業代払って処分することになります。ちなみに、未払い残業代は、社員一人に認められたら他の全員にも過去2年間に遡って支払う必要が出てきます。下手すれば中小企業はそれだけで倒産します。

 

 

 

会社がとりえる手段

彼の場合、もっと待遇のいいところにすぐ転職できるし、実際にオファーも来ていました。

ただ、年収500万程度で自分の能力で圧倒的な成果を出せるフィールドで好き放題やることを選んで今の職場にいるみたいです。

 

そういう前提を踏まえて、会社としては彼の能力を社内で発揮してもらうか、あるいは「わが社には合わない」ということで出て行ってもらうかを選ぶことになります。

 

 

取りうる手段1:放っておく

現状、彼無しで部署が円滑に回らないし、残業代や部署の人員について打つ手がないのならば日和見るという手もあります。

ただ、長期的に何も問題が発生しない保証はないですので、もし現状を好ましくないと思うのでしたら時間をかけてでも何らかの対応を検討しておいた方がいいでしょう。

当然、社員が自由に働く働き方を模索する方向に舵取るのはアリです。

 

 

取りうる手段2:昇進や昇格を条件に対応を改めるように注意する

彼の勤務態度は好ましくないかもしれませんが、能力があるのは間違いありません。

問題となるのは彼の成果と給与の相場が乖離していることです。勤務態度を改めてもらうことを条件に彼の能力に見合った役職と報酬を用意するのは一つの手段です。

 

 

取りうる手段3:辞められる覚悟で注意する

処分とまではいかなくとも、彼の勤務態度について叱責して、改まらないようでしたら査定を下げるという方向にもっていくことも組織マネジメントの観点では取り得る手段になります。

ただ、開発関係の仕事の場合は優秀な人とそうでない人の力量差は10倍以上になることもあります。

開発の能力は一人で一か月数人月の進捗をこなす力というのもありますが、チーム開発がやりやすいように環境を整えたりライブラリやコーディング規約を定める力も、できる人とそうでない人とでは雲泥の差です。

それをすべて犠牲にしてでも、能力に見合わない安月給で働いてくれている人を辞めさせたいかどうかはしっかり考えるべきでしょう。

 

 

 

質疑応答

Q.そんな社員を放置してたら他の人がマネするのではないでしょうか?

A.成果が可視化できる部署の人ならば「普段いい加減な勤務態度だから成果出てないのだろ?」と責めましょう。

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