国家公務員に出張でマイルを貯めるなというのは無駄な話

働き方

こんにちは、幹事長です。

飛行機での国内出張が頻繁にある国家公務員は「マイルを貯めることを自粛するように」通達がされているそうです。

 

ガソリンスタンドのポイントとは違い、マイルは個人につきますし、出張数が多い人の場合、公費でかなりの額のマイルがたまります。
1年も貯めれば一回往復でどこかに旅行するくらいのマイルには充分なります。

そんな状況ですので「公務員が公費で必要以上においしい思いしないように」ということで自粛の通達が出たみたいですが、正直個人的には非常にナンセンスな話だと思います。

その理由についてまとめました。

 

 

 

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通達の法的根拠が明確ではない

*もし明確な法的根拠があるというのなら教えてください。少なくとも僕の知っている範囲では見かけませんでした。

マイルを貯めることは「自粛するように」という通達であり、そもそも職員にそう命じる法的根拠は見当たりません。

そうなると現状、通達自体はお願いベースであり何の根拠もないことになります。

上司からの命令に順守する義務という名目で強制することは不可能ではなさそうですが、誰かが声を上げて「この通達について白黒つけよう」となったらどうなるか分かりません。

 

そのため「マイルをためないように」と言いつつも、職員が本当にためてないかどうかはなるべく見ないようにしている…というのが現場での実情でしょうが。

 

 

 

マイルを貯めていない証拠なんて提出できない

交通費や児童手当の不正取得の場合は、関係書類やICカードの利用履歴を確認すれば簡単にわかりますが、マイルを貯めていないかどうかなんて、職員のカード履歴を確認しないとわかりません。

領収書は当然提出することになるのですが、マイルは後からでもチャージできますので、領収書自体は何の証明にもなりません。そのため、職員がこっそり貯めていたら本人がうっかりポロっとしゃべらない限りまずばれることはありません。

 

 

 

じゃあ、何が何でも公費の出張にマイルを貯めていないか確認するとどうなるか

もしも職員が公費でマイルを貯めることをケシカランと思って、確実にマイルを貯めていないかどうかを確認する方針になったとしたら、最低限次のことを行う必要があります。

 

 

①職員がクレジットカードを取得した際には逐一報告してもらう

特定のマイレージカードに絞って登録してもらうという手もあるかもしれませんが、今は「ANA」「JAL」とか名前がついてなくてもマイルを貯められるカードもありますし、今後も新種のカードが出てくるかもしれません。

新種のカードが出てくるたびに(あるいは既存のカードでも新しい機能が増えるたびに)チェックするのは非常に非現実的(そもそも職員のマイルを管理すること自体無理ゲーだとこの記事では言っていますが)ですので、とりあえず取得したカードは全部職場に申請してもらうことになりそうです。

そもそも持っているカードを全部報告したかどうかも確認するすべはないですが…

 

 

②出張がある職員にマイル取得状況を報告してもらう

定期的に職員にマイルがどれだけたまっているかという履歴を提出してもらう必要もあります。

その他のクリティカルな情報はどうにかマスキングする必要ありますが、それでも個人情報の山なのに提出させるなんてとんでもない話でしょう。

 

 

③骨抜きな運用、悲鳴を上げる庶務担当

さて、以上のように職員のマイルを管理するフローが出来ました。
いざマイルを管理しよう…ということになりますが、多分思ったように動きません。

まずは総務や庶務担当が忙殺されます。
庶務担当は近年人員が削減されて、各課で1人~2人で回している人が多いです。

庶務担当を「専門性がない、潰しが効かない人がなる」と馬鹿にする人はいますが、作業量は多いですし、何よりも庶務担当がしっかりしていなければ課内の職員のストレスはうなぎのぼりにあがります。

そんな庶務担当が課内の職員のクレジットカードを管理して、出張した職員のマイルをチェックするなんてことになったらそれこそ忙殺されてたまったものではありません。

マイルを管理するために庶務担当の超過勤務手当が増えるなんて、誰も望まないはずです。

*京都市役所の中抜け職員を懲戒免職にしたときは引継ぎのために超過勤務手当が相当かかったそうですが、それは仕方ないです。

多分庶務担当を各課に一人か二人増やす必要があります…

 

 

 

マイルくらい貯めてもいいじゃないですか

以上のように、マイルを管理する困難さについてまとめましたが、結局は法的根拠もなく、管理するコストも膨大ということを考えて、職員がマイルを貯めることについては黙認するのが現実的だと思いました。

 

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